土壌診断はしてみたけど、結局よくわからない。。
結局いつもと同じように化学肥料を投入している。。
毎年なんだかんだ改善されない…
そんな悩みをお持ちのあなたへ
どうもチーパパです。
この記事では、
「新しい土壌診断と施肥設計ー畜産堆肥で高品質持続的農業」 著 武田健
「土壌診断の読み方と肥料計算」JA全農 肥料農薬部
「新版 土壌診断と作物生育改善」日本土壌協会 編
を参考に、あなたの土壌を健康に、そして作物を豊かに育てるためのヒントを紹介します。
【内容】 土壌を整えるステップ
土壌診断では基本的に化学的な事しか分かりません。
作物の調子が悪い時がありますが、本当の原因は違うところにあるのかもしれません。
せっかく分析したのに結果ダメだったなんてことにならない様に、
一つ一つ確認してツボを抑えていきましょう!
1. 土の仮比重を整える、目指せ仮比重1.0
土の重さって考えた事あります?
土を乾かしてみるとハッキリと分かるのですが、
乾かしてみると、
ゴロゴロと固まってしまう土(重い土)、
手で崩さなくてもサラサラな土(軽い土)、
など色々とあります。
土壌分析では基本的に化学的な数値の事しか分かりません。
ですから、まずはその土の物理的な特徴を把握する事が大切です。
そこで出てくるのが、土の仮比重。
(仮比重とは、土壌の固体部分の重さ(乾燥状態)を、その土壌全体の容積で割った値)
ここで言う、
重い土とは、仮比重が1.3〜1.8 の事で、
軽い土とは、仮比重が0.4、0.6くらいの事を言います。
土が重かったら、堆肥など比重が軽いものを投入することで、
仮比重を下げていき、
逆に土が軽かったら、ゼオライトなどを投入して仮比重を上げていきます。
2. 堆肥投入といっても、いい堆肥を
堆肥でお悩みの方へ、、
ご存知かと思いますが、堆肥は今貴重な存在となっています。
更にいい堆肥、俗に言う、
変な雑草が生ない、仮比重が0.2くらいの完熟堆肥となると更に貴重です。
是非お近くのホームセンターに行って確認してみて下さい。
3. 炭素
土壌分析でも炭素の数値などは出てこない事がほとんどだと思いますが、
炭素、大事です。
土の中の炭素のバランスをみる数値として、
C/N比があります。
C/N比とは、堆肥中の炭素と窒素の比率のことです。(炭素/窒素)
このC/N比の土の理想は10。
肥料を施肥する事も考えると、
投入する物のC/N比は15〜20が理想的と言われています。
ちなみにC/N比が高い堆肥は藁を混ぜた堆肥、
C/N比が低い堆肥は鶏糞などが挙げられます。
4. 塩基飽和度から塩基バランスを適正に。
土壌分析をすると表示される塩基飽和度の、賢い使い方を紹介します。
石灰飽和度+苦土飽和度+加里飽和度=塩基飽和度となっています。
CECに対するカルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、その他、水素、
などの塩基性陽イオンの割合の事です。
塩基飽和度が低い場合は土に窒素が吸着し、窒素の吸収が阻害され、
収量が低下する恐れがあります。
逆に塩基飽和度が高い場合が素晴らしいかと言うと、そうでもありません。
石灰などの施用過剰により、それまで土に保持されていた窒素が押し出され、
窒素濃度が高くなり、根痛みなどを起こしやすくなってしまいます。
塩基飽和度とpHにはある程度相関関係があり、
塩基飽和度の観点からpHを調整する事で、
塩基バランスを整えつつpHの調整ができます。
まとめ
土壌診断を活用し、いい土壌にする為には、
- 土の仮比重を整える
- 仮比重を整える為に堆肥などを活用
- その際に炭素を確認(C/N比)
- 塩基飽和度のバランスを整える施肥
のステップをする。
その作物に必要とされる肥料を散布しても、
なかなか収量や品質が改善されない方は是非。