【手遅れになる前に!】作物を襲う「ハダニ」の初期症状と今すぐ始める対策。
「葉が黄色く色あせてる…これって病気?それとも虫?」
※イメージその症状、ハダニかもしれません。
こんにちは、チーパパです。
今回は、5〜9月の高温乾燥期に作物を襲う「ハダニ類」について、家庭菜園の方から専業農家の方まで参考になるよう、初期症状の見分け方・有効な薬剤・対策スケジュールを徹底解説します。
🐛 ハダニってどんな虫?【図解】
- サイズ:約0.3〜0.5mm
- 色:赤〜黄緑
- 特徴:葉の裏に集団でつく。細かい網を張る
- 見分け方:ルーペで確認。息を吹きかけると動く
※イメージ
📅 発生時期と典型的な被害パターン
時期 | 症状 |
---|---|
5月下旬 | 雑草地・牧草地から侵入開始 |
6月 | 葉に微小な白い斑点出現 |
7〜8月 | 葉全体が黄化・色褪せ/葉先から枯れ込む |
秋 | 越冬場所に移動し翌年へ持ち越し |
✅ 高温+乾燥=ハダニ爆発の条件です!
📌 ハダニがつくとどうなる?
- 葉の光合成能力が大幅に低下し、生育不良に
- 最悪、葉先枯れ→収量低下のリスクも
🔍 どこに潜んでる?見落としがちな“葉裏”
カンザワハダニ・ナミハダニは葉の裏や変形葉のくぼみに集まり、網を張って潜みます。
🎯ポイント:
- ルーペ(10〜15倍)で観察
- 葉緑が抜けたようなモヤっとした白抜けや黄化があれば要注意
※イメージ(ちゃんと葉の裏を見て)
🛠️ 防除方法|即効&持続!おすすめ殺ダニ剤3選
例えばてんさいの登録を見てみると、、、
薬剤名 | 系統名 | 使用倍率(倍) | 収穫前日数 | 使用回数 | 浸透移行性 | 効果発現 | 残効性 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
トクチオン乳剤 | 有機リン | 1,000~1,500 | 30日 | 2回 | △(ややあり) | 中 | 中 | まあまあ |
カスケード乳剤 | ベンゾイル尿素 | 2,000~4,000 | 7日 | 4回 | ×(なし) | 遅 | 長 | まあまあ |
ダニトロンフロアブル | METI系 | 2,000 | 7日 | 1回 | ×(なし) | 中 | 長 | まあまあ |
🧪 散布後、2〜4日でダニの生死を確認。
動かなければ駆除成功。息を吹きかけると反応します。
⚠️ ピレスロイド系は使い方注意!
- 初期に使いすぎると天敵(ネギアザミウマなど)だけが死に、逆にハダニが増えることがあります。
- ローテーション防除を徹底し、抵抗性を防ぎましょう。
🌱 ハダニを寄せつけない予防法
- 畑周囲の雑草をこまめに除草(侵入経路遮断)
- 水やりをこまめにして乾燥環境を防止
- 植え付け間隔を広めにして風通し良く
🧊 ハダニは越冬する!翌年への注意点
- 幹の粗皮・誘引縄・落ち葉の下などで越冬
- 春先に雑草と落ち葉を徹底処理
🎯 すぐできる3つのチェックリスト
✅ 圃場の端の方の作物が変色していなか確認
✅ 葉裏に白い斑点がないかルーペで観察
✅ 雑草の生い茂った場所が近くにないか確認
✅ 散布後のハダニの動き(生死)をチェック
✉️ 最後に|「ハダニを制す者は作物を制す」
ハダニは気づいたときには手遅れになりやすい害虫です。
高温期の今こそ、毎週1回の葉裏チェック+防除準備を!
参考文献
・新北海道の」病害虫ハンドブック