北海道といえば広大な土地。
どこで作物を作っても美味しい作物が大量に作れるイメージありませんか?
今回は、「昔は違った。。」先人たちの試行錯誤が今の食料を支えているというお話。
「土と肥料のよもやま話」を参考にさせて頂いてます。
大規模農業を支える火山灰土「黒ボク土」
特徴は?
北海道ではここ数千年に火山が噴火し、風によって北海道の東側に火山灰が降り積もった。
火山灰性土壌は「黒ボク土」と呼ばれ、土が軽く、腐植含量が高いため色が黒い土。
アロフェンなるものを多く含んでおり、アロフェンの働きとしてリン酸を吸着、固定する。
(つまり作物はリン酸を使いづらい)
土壌分析のリン酸吸収係数なるものは1,500以上という数値を示す。
リン酸が不足する中ある程度収量を得られる作物としてチョイスされたのが、
「ジャガイモ(馬鈴薯)」「豆」
今や北海道の作物のイメージの代表格。
もともと自生しているとかでは決してなく、これしか作れんが実情。
強みは?弱みは?
強み 物理性に優れる!
- 作物が吸収できる有効水許容量が多い
- 基本的に排水性がよい
- 耕起、砕土、中耕などの機会作業がしやすい
弱み 最初に化学的な土壌改良が必要!
特徴のなかでリン酸が吸着しやすいと言ったが、
例えばリン酸吸収係数1,500の場合。
土100gが1,500㎎のリン酸を吸着する事を示す。
つまり、10a作土10cmの場合の土の重量は100tであるが、
1.5tのリン酸が土に固定されてしまう事を意味する。
先人の方々が長年、リン酸投入、堆肥の投入を行う事で、
リン酸が徐々に土に蓄積、もともと物理的に優れる火山灰土地区では、
収量が取れるようになりましたとさ。