ピーマンの新葉が縮れる原因は?石灰不足・チャノホコリダニ・アザミウマを比較

ピーマン
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※この記事には広告リンクが含まれます。紹介する商品は、広告の有無ではなく、公開されている成分表示・用途・扱いやすさを基準に選んでいます。

ピーマンの新しく出る葉が縮れる、巻く、小さく変形する。さらに果実に黒褐色のへこみが出ると、石灰不足なのか、害虫なのか、薬害なのか迷いますよね。

こんにちは、チーパパです。

我が家のプランター栽培ピーマンでも、6月下旬から新葉のほぼすべてに縮れや奇形が見られ、果実1個には黒褐色で陥没したような障害が出ました。

ただし、写真や見た目だけで原因を決めることはできません。
今回の記事では、実際に行った管理を記録しつつ、
カルシウム吸収障害ミナミキイロアザミウマチャノホコリダニ根傷み、薬害の可能性を比較します。

記事公開時点では対策の結果はまだ確定していません。治ったという成功談ではなく、原因を切り分けるための経過観察記事です。

ピーマンに出た新葉の縮れと果実の黒褐色障害

今回の栽培条件と症状は以下のとおりです。

  • プランター栽培のピーマン1株
  • 古い葉より、新しく展開する葉で縮れ・巻き・奇形が目立つ
  • 新葉のほぼすべてに症状が続いた
  • 果実1個に、先端ではない部分の黒褐色で陥没したような障害が出た
  • 障害部は直射日光が強く当たる位置ではなかった
  • 次に収穫した果実には、同じ障害は確認されなかった
  • 5月下旬には異常を確認しておらず、6月下旬に新葉の異常を発見した
  • 雨はおおむね1週間に1回程度

果実の黒褐色障害は、典型的な尻腐れのように果実先端に出たわけではありません。そのため、カルシウム不足による尻腐れと断定することはできません。

また、次の果実は正常だったため、一時的な水分変動や高温、根の状態などによる生理障害だった可能性もあります。

 

散布・施肥の履歴

日付 行ったこと 今回の症状との関係で見るポイント
6月4日 ハッカ油を散布 濃度や散布条件によっては葉への刺激になり得る。6月下旬の症状との因果関係は不明。
6月下旬 新葉の縮れ・奇形を確認 害虫、吸収障害、根傷み、過去の散布による薬害などを比較する起点。
6月28日 穀物酢約1mLを水500mLに入れ、株全体へ散布 害虫への効果は未確認。推奨防除としては扱わない。
7月5日 エタノール500倍液を高温対策目的で散布 高温耐性研究と、家庭菜園での害虫防除効果は別問題。
7月17日 苦土炭カル約5g、硫安約5gを施用。炭カル・食酢・エタノールを混ぜた液も葉面散布 症状が出てきたので処理。元の症状は6月下旬から出ているため最初の原因ではない。ただし以後の症状は、元の障害と散布刺激を分けにくくなる。

考えられる原因を比較

原因候補 今回と重なる点 確認したいこと 対策の方向
カルシウム不足・吸収障害 新葉や果実に症状が出やすい。高温や水分変動がある。 培土のpH、水やり、根詰まり、肥料濃度、今後の果実症状。 水管理・根の状態を整え、必要ならカルシウム補給を検討。
チャノホコリダニ 新葉が連続して縮れ、奇形になる。 葉裏の褐変・光沢、幼果やガクのサビ状・コルク状の傷。 ルーペで確認し、登録農薬を検討。
ミナミキイロアザミウマ 新葉の萎縮・奇形、果実の傷と症状が似る場合がある。 葉裏のかすり状白斑、黒いふん、花・新芽にいる細長い虫。 白紙たたき出しで確認し、登録農薬を検討。
根傷み・高EC・根詰まり プランターでは乾湿差、過湿、肥料濃度の影響を受けやすい。 鉢底からの排水、根の色・におい、培土の乾き方、追肥量。 追加施肥を止め、水管理を安定させる。
薬害・散布刺激 ハッカ油、食酢、エタノールなどの散布履歴がある。 散布後の葉だけに症状が強いか、斑点や葉焼けがあるか。 混用を止め、新しい葉の状態で判断する。

石灰不足とカルシウム吸収障害は同じではない

カルシウム不足と聞くと、すぐに石灰を足したくなります。しかし、土の中にカルシウムが少ないことだけが原因とは限りません。

カルシウムは植物体内で移動しにくい要素です。根から吸収されても、古い葉から新葉や果実へ十分に移し替えにくいため、成長中の新葉や肥大中の果実に症状が出やすい特徴があります。

特にプランターでは、高温、乾燥と過湿の繰り返し、根詰まり、根傷み、多肥、高EC、窒素やカリの過剰などによって、土にカルシウムがあっても吸収・移動が乱れることがあります。

そのため、カルシウム資材を追加する前に、水やりのムラ、排水性、根詰まり、培土のpHを確認することが先です。すでに変形した葉や黒変した果実は、後から資材を使っても元には戻りません。見るべきなのは、これから展開する新葉と新しい果実です。

チャノホコリダニで新葉が縮れる場合

チャノホコリダニは非常に小さく、肉眼では確認しにくい害虫です。成長点、展開直後の葉、つぼみ、幼果などの柔らかい部分を加害します。

新葉が小さく縮れ、葉縁が巻き、葉全体が変形する場合は要注意です。葉裏の褐変や不自然な光沢、ガクや幼果のサビ状・コルク状の障害も判断材料になります。

北海道立総合研究機構の報告でも、ピーマンで新葉の縮葉・奇形と、果実基部の黒褐色の傷が確認されています。今回の症状と共通点はありますが、写真だけで同じ原因と診断することはできません。

ミナミキイロアザミウマの可能性も確認する

岩手県の資料では、ミナミキイロアザミウマはピーマンの葉裏、花、ガクに寄生し、新葉が加害されると萎縮・奇形化するとされています。展開葉では、葉裏の葉脈に沿ったかすり状の白斑が特徴です。果実には黒い筋状の傷が出る場合もあります。

今回の新葉症状は、この資料に掲載された被害葉と似ていると私は感じました。ただし、ルーペで虫体を確認できていないため、ミナミキイロアザミウマとは断定しません。

確認するときは、花や新芽を白い紙の上で軽くたたきます。細長く動く虫が落ちるか、葉裏に黒いふんがあるか、葉脈沿いに白いかすりがあるかを見ます。

苦土炭カルを約5g施用した評価

7月17日に、市販の苦土炭カルを約5g、プランターの土に施用しました。

炭酸カルシウムは水に溶けにくく、すぐに効くタイプの資材ではありません。苦土炭カルにはマグネシウムを含む商品もありますが、アルカリ分、苦土含有量、粒の細かさ、推奨施用量は商品ごとに異なります。今回使った商品の容器表示を基準に判断する必要があります。

ただし、溶けにくい石灰になりますが、植物の根(根酸)に触れると溶ける性質もあり、
プランター栽培でいつでも水を散布できる状態でしたので新しい葉に障害が出ない事を期待して散布しました。

また、苦土炭カルは土壌pHを上げる方向に働きます。pHを測らずに追加施用を繰り返すのは避けるべきです。今後は新葉や新果の経過を見ながら、炭カルと硫安の追加施用はいったん控えます。

食酢散布はアザミウマ防除になるのか

食酢は特定防除資材に指定されています。ただし、特定防除資材であることは、どの濃度でも、どの病害虫にも、どの作物にも効果と安全性が保証されるという意味ではありません。

農林水産省も、特定防除資材がすべての濃度・使用量で、あらゆる病害虫に効果があるわけではないと案内しています。

今回行った、500mLの水に穀物酢約1mLを入れる散布は、あくまで個人的な試行です。ピーマンのチャノホコリダニやアザミウマに対する確立された防除方法としては紹介しません。濃度、気温、日射、散布時間によっては、葉への刺激や葉焼けにつながる可能性があります。

害虫が確認された場合は、食酢散布を繰り返すより、ピーマンと確認できた害虫に登録のある農薬を、ラベルどおりに使用するほうが防除の確実性は高いと考えます。

エタノール散布と混用の反省点

エタノールは、植物の高温耐性に関する研究例があります。ただし、研究で使われた植物、濃度、処理時間、環境条件と、家庭菜園のピーマンに500倍液を散布する条件は同じではありません。

エタノール500倍液が、アザミウマやチャノホコリダニに有効とは言えません。高温時や強い日差しの下での散布、濃度設定によっては薬害の可能性があります。

さらに7月17日には、炭カル、食酢、エタノールを混ぜた液を葉面散布しました。これは今後避けるべきだったと反省しています。

食酢の酸と炭酸カルシウムは反応し、二酸化炭素が発生します。できる液の濃度やpH、ピーマンへの安全性、混用による効果は確認されていません。エタノールと食酢を重ねることも、葉への刺激を強める可能性があります。

新葉の障害は6月下旬から出ていたため、この混用が最初の原因ではありません。しかし、7月17日以降に出た症状は、元の障害と散布による影響を区別しにくくなります。以後は自己判断の混用を中止します。

今後の観察方法

  • 10~20倍以上の園芸用ルーペで、新葉の裏と成長点を確認する
  • 花と新芽を白い紙の上で軽くたたき、細長いアザミウマを探す
  • 黒いふん、かすり状白斑、葉裏の褐変や光沢を確認する
  • ガクや幼果にサビ状・コルク状の傷がないか見る
  • 新葉と果実を同じ角度から定期撮影する
  • 培土が極端に乾きすぎたり、常に湿りすぎたりしないよう水やりを安定させる
  • 炭カル・硫安の追加施用と、食酢・エタノール・炭カルの混用を中止する

カルシウム資材を選ぶ6つの基準

ここから紹介する商品は、今回のピーマンに私が実際に使用して効果を確認したものではありません。メーカーが公開している成分表示、用途、使用方法、容量、価格を比較し、今回のような状況で検討しやすい候補として選びました。

未使用だからこそ、特定メーカーに寄せず、成分と使い方を分けて比較します。実際の効果は症状の原因、栽培環境、使用方法によって変わります。

  1. カルシウムの含有量と成分形態
  2. 土に施す商品か、葉面散布できる液体か
  3. プランターで少量を計量しやすいか
  4. 容量と1回あたりのコスト
  5. メーカー公式の使用方法・注意事項が明確か
  6. 過剰施用や自己判断の混用を避けやすいか

カルシウム資材を比較

カルシウム資材には、葉面散布で生育中に補給する液体タイプと、土に施してpHや土づくりを考える石灰資材があります。役割が違うため、カルシウム含有量だけで比べるのではなく、今の栽培状況に合わせて選ぶことが大切です。

商品 主な特徴 使い方の目安 向く状況
カルプラス 有機キレートカルシウムを含む液体肥料。CaOとして11%。 果菜類は400〜500倍で葉面散布。 土のpHを大きく変えず、生育中の新葉・果実へのカルシウム補給を検討したい場合。
カルシウムエキス カルシウムに加え、苦土・ホウ素・マンガン・鉄なども含む液体肥料。 約500倍で、7〜10日ごとの葉面散布が案内されている。 カルシウム以外の微量要素も含めて管理したい場合。
コノカル 有機酸系の水溶性カルシウム液肥。酸性タイプ。 葉面散布・灌水ともに1,000倍が目安。 散布だけでなく、灌水時にも使いたい場合。
苦土炭カル 炭酸カルシウム主体の土壌施用資材。pHを上げる方向に働く。 土に施用する。 pHを確認したうえで、土づくりと石灰補給を考える場合。

葉面散布のカルシウム補給なら、カルプラスを候補にする

今回のように、pHや根の状態を確認したうえで、生育中のカルシウム補給を検討するなら、液体カルシウム肥料の中ではカルプラスが分かりやすい候補です。

カルプラスは、公開情報ではCaOとして11%を含む有機キレートカルシウム液肥です。
カルプラスは果菜類に400〜500倍での葉面散布が案内されています。すでに出た奇形葉や黒変した果実を元に戻す資材ではなく、これから展開する新葉や新しい果実で生理障害を予防する目的で考えます。

害虫や根傷みが原因の場合は、カルシウム資材だけでは改善しません。先にルーペで新芽・花・葉裏を確認し、水管理やpHを見直してから使う順番が大切です。

症状の原因がカルシウム不足・吸収障害の方向に傾いた場合に備え、成分表示と使用方法を確認できる候補を置いておきます。害虫が原因の場合は、先に害虫確認と登録農薬の検討を優先してください。

苦土炭カル|土づくりとpH調整を考える人向け

苦土炭カルは、土に施す資材です。カルシウムの補給だけではなく、土壌pHを上げる働きがあるため、液体カルシウム肥料とは役割が違います。

土壌pHが高い場合や、原因が害虫の場合には、追加施用の優先度は下がります。プランターでは量が少ないぶん、入れすぎの影響も出やすいため、pHを測ってから判断するのが無難です。

ルーペとpH測定用品は失敗を減らす選択肢

今回のように害虫と吸収障害の両方が候補にある場合、資材を増やす前に、ルーペとpH測定用品を使う価値があります。

  • 10~20倍以上の園芸用ルーペ:新芽・葉裏・花を見て、アザミウマやホコリダニの痕跡を探すため。
  • pH試験紙またはpH測定器:苦土炭カルを追加してよい土かを考えるため。
  • 青色または黄色の粘着トラップ:飛来するアザミウマの存在確認を補助するため。捕獲数だけで原因を断定しない。

害虫が確認できた場合の殺虫剤の考え方

新葉の被害が続き、虫体または黒いふん・かすり状白斑・サビ状障害などを確認できた場合は、殺虫剤を検討します。

ただし、家庭園芸用スプレーなら何でもピーマンに使えるわけではありません。必ずラベルまたは農薬登録情報提供システムで、次を確認してください。

  • 作物名がピーマンであること
  • 対象害虫がアザミウマ類、ミナミキイロアザミウマ、またはチャノホコリダニとして登録されていること
  • 希釈倍率または使用量
  • 収穫前日数
  • 総使用回数

アザミウマ類とミナミキイロアザミウマ、チャノホコリダニでは、登録上の表記が異なる場合があります。食酢より殺虫剤を無条件に勧めるのではなく、害虫が確認できた場合の、より確実性を確認しやすい選択肢として考えます。

農薬登録の確認日:2026年7月22日。登録内容は変更される可能性があるため、購入・使用直前にも必ず確認してください。

使用上の注意

  • この記事の商品は、筆者が今回のピーマンで効果を確認したものではありません。
  • 商品を使用しても、原因が異なれば改善しないことがあります。
  • 初めて葉面散布する資材は、一部の葉で試してから株全体へ使います。
  • 高温時や強い日差しの時間帯の散布は避けます。
  • 自己判断で複数の肥料・資材・農薬を混用しません。
  • 石灰資材はpHを上げるため、測定せずに追加し続けません。
  • 農薬は必ずラベルを読み、作物名・対象害虫・使用時期・収穫前日数・総使用回数を守ります。

現時点での結論

今回のピーマンの新葉障害は、カルシウム吸収障害、ミナミキイロアザミウ、マチャノホコリダニ、根の不調、散布資材による影響など、複数の可能性があります。

次の果実が正常だったことから、果実障害は一時的な生理障害だった可能性もあります。一方、新葉の奇形が連続するなら、害虫確認の優先度は高いと考えます。

苦土炭カルは施用しましたが、効果はまだ判断できません。食酢による害虫防除効果も確認できていません。炭カル・食酢・エタノールの混用は今後行いません。

まずはルーペで新葉・花・葉裏を観察し、水管理と根の状態を整え、pHを確認します。そのうえで、害虫なら登録農薬、pHや根の状態に問題がなくカルシウム補給を考えるなら液体カルシウム肥料という順番で考える予定です。

後日追記予定

  • 7月17日以降に展開した新葉が正常化したか
  • 葉裏・花・新芽で害虫やふんを確認できたか
  • 新しい果実に同じ黒褐色障害が出たか
  • 培土のpHと水やりの見直し結果
  • 必要に応じて行った登録農薬または資材の使用記録

参考資料

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